【ベンチャー経営3】創業初期に重要な数字とは?

2015.01.11

企業経営は「利益」が大切だ。多くの本はそのように書いてあるでしょう。
しかし、創業直後の会社経営において最も大切なのは、「売上」を上げることです。特にこれは法人向けのビジネスの場合は必須条件になります。Webサービスなどビジネスモデルによっては異なることがありますが、法人向けのビジネスの場合においてはWebサービスであっても同様でしょう。
なぜ、利益もよりも売上なのか?。「売上が上がらない」=「会社のビジネスが市場に受け入れられていない」からです。利益を考えるのは売上が上がってからになります。また、利益は会社の生存期間を考えれば勝手に考えることができるので、まずは売上が上がる、つまり、市場がお金を出して自分の会社のサービスを購入してくれているかを見極める必要があるのです。利益を重視するのは立ち上げ期を乗り越えた第二ステップが良いでしょう。利益を考える段階になる前に失敗してしまう企業がほとんどだと思います。売上が順調に上がっていれば、それは市場に受け入れられているということにもなるので、融資や投資を受けることもできるでしょう。ですから、まずは売上をしっかり上げることが重要なのです。

14511487_s1
ではベンチャー企業が法人向けに売上を上げる際に注意すべき点は何なのか?
当然、段階によって異なってきます。NCDCの例を上げながら本当に初期フェーズの話をしてみたいと思います。ここではNCDCのように法人向けのビジネスに限った話になると思います。売上を上げる際に優先すべき事項は以下の二つしかありません。逆にいうと、以下を初期に満たすことができるのであれば、事業としては次のステップに進めるかもしれません。
1.早く回収できる(入金がある)こと
2. 一つの案件の金額がそれなりに大きいこと
そして利益に関係してきますので、多少おまけみたいな扱いですが、
3. 外部に支払う金額ができるだけ少ないこと
要は「できるだけ早い時期にそれなりの金額が入金される」ビジネスを優先的にやるということです。それぞれ見ていくことにしましょう
まず、1の「早く回収できる」ということについて
創業当初はそんなに潤沢な資金があるわけではないでしょうし、資金をショートさせないことが一番のポイントになるわけです。そう考えると早く入金されることが会社を存続させる最大のポイントになります。売上は立つが入金が遅くなる(いわゆる売掛金)が多いビジネスは注意が必要です。売上が立つので当然法人税などの対象となりますが、入金がまだされておらず、資金がショートするいわゆる黒字倒産の可能性が大きくなります。
NCDCのビジネスでいうと1の条件を満たすのは「コンサルティングビジネス」でした。どこかで述べますがNCDCはコンサルティングをやるために作った会社ではありません。もっと大きな野望があるのです。しかし、その野望を実現するためにも会社を存続、成長させるためには1の条件をまずは満たさないといけません。
コンサルティングは月々の精算で翌月払いがほとんどですので、早く入金されます。これが受託開発になると、システムが完成してやっと検収・請求、翌月払いとなりますので、入金は短くても4ヶ月後などになってしまうでしょう。これはあまり良くはありません。できるだけ毎月お金が入ってくるビジネスモデルが良いと思います。その点でもクラウドなど月々払いのビジネスは有効だと思います。
次に2の「一つの案件の金額がそれなりに大きいこと」
創業当初はリソースに限りがあるので、そんなの多くの案件や契約を処理するのが難しいでしょう。一つの金額が小さくても自動で売れていくものがあればそれは良いと思います。しかし、法人向けのビジネスの場合は、そういったものが比較的少ないと思います。そう考えると一つの契約が大きい金額にできる方が良いでしょう。NCDCのビジネスに当てはめると、やはりここはコンサルティングとなります。NCDCの場合は大手企業様が取引先であることがほとんどのため、コンサルティングにはそれなりのお金がかかることをお客様もわかってくれています。従って、一つの契約で比較的大きい金額を支払っていただきやすいビジネスでした。創業当初、企業向けのスマートデバイスに関連するクラウドのサービスも作ったのですが、クラウドのサービスでは一契約月々1000円未満が市場価格であることを考慮すると、月100万円の売上をあげるには1000契約が必要になります。かつ、法人向けであれば、検証期間も必要になりますし、お客様側のシステムインフラになることを考えると、保守体制なども持たないといけません。そう考えると創業初期に手を出すのは結構難しくなります。
最後に3の「外部に支払う金額ができるだけ少ないこと」についてです。
これは説明の余地はないと思います。お客様に買ってもらうものを作るため、サービスを作るために外部にお金が原価として出て行くのは好ましくありません。クラウドのサービスであれば、創業時のメンバーで作ることが出来ないと厳しいでしょう。受託開発も外部のプログラマーにお金を支払う必要があります。例えばプログラマーを外注した場合、一人あたり50〜80万円くらいは月々必要になります。このような出費を抑えながらものを作る必要があります。これは利益に関することですが、大切ですので、ここで書いておきました。
NCDCの場合はこの点からも最初はコンサルティングを売ることにしました。コンサルティングは自分たちがやりますので、外部に出て行くお金はゼロです。
NCDCの場合は創業者の二人がたまたまコンサルタントをやっていましたので、上記三つの条件を満たすものがコンサルティングになっただけではあります。上記三つを満たせられれば他のビジネスモデルでも大丈夫でしょう。
ちなみに堀江貴文さんが提言しているビジネス立ち上げの四つの条件が以下です。
1.元手はかけない
2.在庫ゼロ
3.定期収入
4.利益率
私の経験からは3が入っていませんが、もちろん3ができれば理想的だと思います。その代わりに私のところは2の「金額が大きい」というのが入っているかと思います。
NCDCの場合は創業から半年くらいは二人で上記3点を満たすコンサルティングを中心にやっていきました。同時に2のところで書きましたが、クラウドのサービスを作って試験的に事業化の検証などを行っていました(結果、そのサービスはうまくいきませんでしたが)。なんとか事業が継続できそうだとなってきてから次のステップを考えました。やはり自社サービスを作りたかったですし、お客様事例を作ってマーケティングに活かすために受託開発も必要だと考えていました。コンサルティングの場合は分かりやすく見せるものができません。受託開発の場合は作ったものの画面などを見せることが出来ます。そのためにはプログラミングの手が速いエンジニアを社員に持つことが必要だとの結論に至りました。そうして、創業して半年くらいした時期に、最初の社員であり、NCDC三人目のメンバーである加納を採用したのです。
次回はその数字を作るための営業関連について書きたいと思います。
早津俊秀

ページトップへ

お問い合わせ

NCDCのサービスやセミナー依頼などのお問い合わせは
下記のお電話 また、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

050-3852-6483