XX
コラム 一覧に戻る
ホームchevron_rightコラムchevron_right新規事業立ち上げにおけるコンサルの役割とは?最適な依頼先の選び方
新規事業・サービス企画

新規事業立ち上げにおけるコンサルの役割とは?最適な依頼先の選び方

公開 : 2020.07.30
最終更新 : 2026.08.10

多くの企業では、既存事業がどんなに好調でも、成長鈍化や市場環境の劇的な変化に備えて新たな収益の柱となりうる新規事業の立ち上げに取り組んでいます。
しかし、社内に新規事業開発のノウハウを持つ人材が不足していたり、有効なアプローチ方法が定まっていなかったりすることで、検討半ばでプロジェクトが空転してしまうケースは少なくありません。

こうした課題を解決する手段として外部コンサルティング会社の活用が選択肢となりますが、単に知名度や規模だけで選定すると「自社の課題とコンサルの得意領域が合わない」といったミスマッチが発生してしまいます。

本記事では、新規事業立ち上げコンサルの主な支援領域やプロセスを整理した上で、コンサルの種類別の特徴、メリット・デメリット、そして失敗しないための客観的な選び方のポイントを解説します。

新規事業の立ち上げにコンサルティングは必要か?

外部のコンサルティング会社を活用する本質的な目的は「事業化の成功確率を高め、検証のスピードを上げること」にあります。

新規事業の創出では、既存事業の運用とは異なる視点や検証手法が求められます。自社内のリソースや従来の成功体験のみに頼ると、客観的な市場検証が不十分になったり、社内調整に多大な時間を費やして競合に遅れをとったりするリスクが生じてしまうためです。

外部の知見を取り入れることで、以下の価値を得られます。

  • 第三者の視点によるビジネスアイデアの客観的検証
  • 体系化された手法に基づく事業計画の策定
  • 自社の推進体制に不足している専門リソースの補完

特に新規事業の経験が少ない組織においては、専門家による支援を受けることが、無駄な試行錯誤による時間と予算の浪費を防ぐ有効な手段となります。

新規事業立ち上げコンサルの主な支援領域とプロセス

新規事業を育てていくプロセスは、大きく『0→1(アイデア創出・事業化の検証)』『1→10(PoC・開発・検証)』『10→100(スケール・事業拡大)』の3つのフェーズに分かれます。このうち、立ち上げ期のコンサルティングにおいて特に重要となるのが『0→1』と『1→10』のフェーズです。それぞれのフェーズでどのような支援がなされるのか、詳しく解説します。

フェーズ主な支援内容主なアウトプット
0→1フェーズ(構想・計画)・課題抽出、アイデア発想
・市場調査、競合分析
・ビジネスモデル策定、収益シミュレーション
・事業構想書
・ビジネスモデルキャンバス
・事業計画書(ROI試算)
1→10フェーズ(検証・実行)・PoC(概念実証)の設計・実施
・プロトタイプ/MVP開発
・テストマーケティング、ユーザー検証
・PoC計画書
・プロトタイプ/モックアップ
・テストマーケティングのレポート

0→1フェーズ(アイデア創出・市場調査・事業計画)

0→1フェーズでは、誰にどのような価値を提供するのかという「事業の核」を明確にする支援が中心となります。ターゲットとなる顧客の課題を分析し、自社の強みを生かしたビジネスモデルを組み立てます。

市場規模の算出や競合分析を進めつつ、事業計画書や収益シミュレーションを作成します。この段階で論理的かつ実現可能性の高い計画を整理することが、社内決裁や予算獲得をスムーズに進める要素となります。

具体的なアイデア創出法や検証プロセスについては、別の記事で詳しく紹介しています。
新規事業が思いつかない?アイデアを量産する実践的手法と検証プロセスを紹介

1→10フェーズ(PoC・プロトタイプ開発・検証)

アイデアと事業計画が固まった後は、実際のターゲットユーザーに対して仮説を検証する1→10フェーズへ移行します。最初から大規模な投資を行うのではなく、プロトタイプ(試作品)やMVP(実用最小限の製品)を用いて小さく検証を回す手法が有効です。

このフェーズにおいてコンサルタントは、PoC(概念実証)の計画策定からユーザーインタビューの分析、さらにはプロトタイプの設計・開発支援までを担当します。市場の反応を直接確認しながら、迅速に事業案の軌道修正(ピボット)を行うプロセスを組み込むことが、事業化の精度を高めます。

新規事業立ち上げプロセスの全体像については、別の記事で詳しく紹介しています。
新規事業立ち上げのプロセスと、便利なフレームワーク、採用すべきアプローチを解説

【種類別】新規事業コンサルの特徴と得意領域

「新規事業のコンサルティング」といっても、企業によって得意とする領域や提供スタイルは大きく異なります。自社の課題や目的に合った依頼先を選ぶために、タイプを正しく把握することが重要です。

【戦略系コンサル】

  • 特徴:経営戦略、M&A、大規模市場調査
  • 最適なフェーズ:全社戦略の策定、全社的な新規市場参入の意思決定

【総合系コンサル】

  • 特徴:全社DX、業務改革、大型システム導入
  • 最適なフェーズ:大企業の組織横断プロジェクト、基幹システム連携を伴う再編

【特化型・実行支援型コンサル】

  • 特徴:UI/UXデザイン、アジャイルPoC、新規デジタルサービス開発
  • 最適なフェーズ:具体的にサービスを形にしたい、スピーディーな検証を行いたい

戦略系コンサルティングファーム

外資系を中心とする戦略系ファームは、経営戦略の策定や全社ポートフォリオの改革、巨額の投資判断を伴う市場調査に強みを持ちます。

  • 得意領域: 全社成長戦略、M&A戦略、グローバル市場調査、事業ポートフォリオ見直し
  • 特徴: 経営陣や株主への説明責任を果たすための、緻密な戦略立案や事業計画の策定に強みを持ちます。
  • 考慮すべき点: 主な成果物が「戦略提言」や「構想レポート」となるケースが多く、実際のサービス開発や現場での検証作業(PoC)などの実行フェーズについては、別のパートナーへ委託が必要になる傾向があります。

総合系コンサルティングファーム

大手総合系ファームは、戦略策定から大規模なITシステムの導入、組織全体の業務プロセス構築まで幅広い領域を網羅しています。

  • 得意領域: 全社DXプロジェクト、業務改革(BPR)、基幹システム連携を伴う新規事業立ち上げ
  • 特徴: 大規模な組織変更や、大人数の体制を投入した包括的なプロジェクト推進が可能です。
  • 考慮すべき点: アサインされるチームの規模が大きくなりやすく、費用が高額化しやすい傾向があります。また、規模の大きさ故に迅速なプロトタイピングやアジャイルな小規模検証には柔軟に対応しづらい場面が存在します。

特化型・実行支援型コンサル(デザイン・ITなど)

アイデア創出段階からの新規事業開発や、UX/UIデザイン、迅速なプロトタイプ開発などに特化したコンサルティング会社です。

  • 得意領域: 新規サービスの企画・UX/UIデザイン、プロトタイプ開発、ユーザー検証、ハンズオン型の伴走支援
  • 特徴: 緻密な資料作成よりも、小さく始めて改善を重ねていく実行支援に強みを持ちます。机上の空論にとどまらず、ユーザー視点を取り入れたサービスデザインや、実際に動作するプロダクトを用いた迅速な仮説検証(PoC)を得意とします。
  • 考慮すべき点: 全社的な財務戦略やM&A戦略の策定というよりは、具体的に「事業やサービスを組み立てて形にすること」に焦点を当てる体制となります。

新規事業コンサルを活用するメリット・デメリット

新規事業立ち上げにあたり外部コンサルタントを導入することは推進力を高める一方で、注意すべきリスクも存在します。選定前に双方の側面を理解しておくことが重要です。

メリット:客観的な視点と専門的な知見の獲得

外部コンサルを活用する主なメリットは以下の通りです。

  1. 社内政治に縛られない客観的な判断ができる
    社内の人間だけでは「自社の過去の成功体験」や「既存組織の都合」にとらわれがちですが、第三者の視点を入れることで、市場価値のあるアイデアかを冷静に見極められます。
  2. 専門的なノウハウを即座に活用できる
    他社での支援実績や業界トレンドを把握しているプロの知見を取り入れることができ、ゼロから調査・学習する時間を短縮できます。
  3. プロジェクト推進スピードの向上
    通常業務と兼任になりがちな社内メンバーに対し、コンサルタントがプロジェクト管理(PMO)を担うことで、計画的な進捗を確保できます。

デメリット:コンサルに依存しすぎるリスク

一方で、コンサルタントの活用には以下のような実務上の懸念点が存在します。

  1. 丸投げによる当事者意識の低下
    戦略検討から推進までをすべてコンサルタントに任せ切りにすると、社内メンバーの主体性が薄れ、事業に対する情熱や知見が社内に残りません。
  2. 実行フェーズでのギャップ(レポートで終わるリスク)
    緻密な戦略レポートが作成されても、実際のシステム開発や現場の運用に落とし込めず、計画が絵に描いた餅で終わるリスクがあります。
  3. 継続的な費用の発生
    プロジェクトが長期化すると費用がかさみ、事業全体の収益性を圧迫する要因となります。

新規事業コンサルの選び方・比較ポイント

新規事業立ち上げコンサルを選ぶ際は、知名度や会社の規模だけで判断するのではなく、自社の抱える課題とコンサルタントの強みが合致しているかを冷静に見極める必要があります。選定時に確認すべき3つの比較ポイントを提示します。

【コンサル選定における3つの確認軸】

  1. 自社の課題・フェーズと得意領域の一致:アイデア創出段階か、サービス開発・PoC段階か?
  2. 支援スタイルの確認(アドバイザリー型 vs ハンズオン型):助言のみか、ともに手を動かして検証まで行うか?
  3. 類似テーマ・テクノロジーでの支援実績:同様の業界や関連技術を扱うプロジェクトでの成功事例があるか?

自社の課題やフェーズと得意領域が一致しているか

コンサルタント選定において重要な点は、「自社が今どのフェーズにいて、何を求めているか」を定義することです。

  • 全社的な参入領域の選定や巨額投資の判断を行いたい場合: 戦略系コンサルファーム
  • 社内の大規模な業務改修や基幹システムの刷新を伴う場合: 総合系コンサルファーム
  • 具体的に新サービスのアイデアを出し、プロトタイプを作って検証したい場合: 特化型・実行支援型コンサル

自社のフェーズと支援領域がズレていると、「レポートは提出されたが開発に進めない」「現場の検証を行いたいのに概念論ばかり提示される」といったミスマッチが発生します。

アドバイザリー型か、ハンズオン(伴走)型か

コンサルティング会社の支援スタイルには、大きく分けて「アドバイザリー型」と「ハンズオン(伴走)型」の2種類が存在します。

  • アドバイザリー型: 定期的な会議で助言や進捗確認、レポート提出を行うスタイル。意思決定のセカンドオピニオンを求める場合に適しています。
  • ハンズオン型: お客さまのプロジェクトチームに入り込み、ワークショップのファシリテーションやユーザーインタビュー、仕様策定などをともに実施するスタイル。

自社メンバーに新規事業の経験が少ない場合は、指示やアドバイスだけでなく、現場でともに手を動かして推進してくれるハンズオン型のパートナーを選ぶことが賢明です。

同業界や類似テーマでの支援実績は豊富か

過去の支援実績を確認する際は、単に「有名な企業との実績があるか」を見るだけでなく、自社が取り組もうとしているテーマやテクノロジーと類似した事例があるかを確かめてください。

特に、Webアプリやモバイルアプリを活用したサービス創出、AIやIoTなどの先進技術を活用した新規事業の場合、ビジネス面だけでなく最新テクノロジーの実現可能性を理解したコンサルタントでなければ、実効性のあるアドバイスは困難です。実際の事例における役割や成果について具体的に確認することをお勧めします。

戦略からシステム実装までの伴走型支援

自社に最適なコンサルティング会社を検討する選択肢の一つとして、NCDCの特徴をご紹介します。NCDCは、新規事業の0→1、1→10に取り組む企業のサポート実績を豊富に有する実行支援型のコンサルティングファームです。

一般的には、各領域を別々のベンダーへ委託することが多く、専門性の分断に起因するプロジェクトの停滞が起こり得ます。一方、NCDCでは、コンサルタント、デザイナー、エンジニアを社内に揃え、ワンチームとなって支援を行います。これにより、戦略とデザイン、テクノロジーのバランスが取れた現実的なサービス企画が可能となり、アイデアを素早くプロトタイプとして形にして市場検証を回すことができます。

NCDCの新規事業立ち上げ支援事例

カゴメ株式会社様がデジタル領域での新規事業を素早く推進する事業DXに取り組まれた際に、NCDCは事業アイデアのブラッシュアップから技術的な実現可否の検証、PoC支援、UX/UIデザイン、モバイルアプリ開発まで幅広くサポートさせていただきました。

詳細は事例紹介のインタビュー記事でご確認ください。
既存事業の常識に囚われない新規サービスへの挑戦「スマート農園 ベジホーム!」

新規事業のパートナーをお探しの方はNCDCにご相談を

新規事業を牽引する情熱や、顧客・市場への深い理解は事業継続のコアとなるため、社内の人材が主体性を持って担うべき領域です。

しかし、次々と新しいテクノロジーが誕生するこの時代に、自社の人材とノウハウだけで新規事業を成功に導くのは難しいものです。自社に不足する専門領域を外部パートナーと補完し合う体制の構築が、プロジェクトを前進させる有効なアプローチと言えます。

NCDCでは、デジタル時代の新規事業立ち上げに欠かせないさまざまな機能を備えた新規サービス開発支援を提供しています。

「新規事業のアイデアが具体化しない」「戦略は立てたが開発や検証に進めない」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください

この記事を書いた人

NCDC マーケティングチーム
多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されたチーム。コンサルタント、エンジニア、デザイナーなど、各専門領域の知識を有するNCDCメンバーから得たナレッジを編集し、読者に価値ある情報を提供している。

Contactお問い合わせ

本サービスの詳細についてご興味のある方は、下記よりご連絡ください。

Contactお問い合わせ

お見積もり・案件のご相談はこちら

Download資料ダウンロード

各サービス概要・お役立ち資料はこちら