資料公開|DXを加速する「ノーコード・ローコード開発」と「データ連携」

公開 : 2020.08.25 
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2020年8月4日にオンラインセミナー「DXを加速する「ノーコード・ローコード開発」と「データ連携」」を開催いたしました(株式会社ユニフィニティー様との共催)。
この記事では当日用いた資料を公開し、そのポイントをご紹介します。

NCDCでは定期的にセミナーを開催していますので、ご興味のある方はセミナー情報ページもご覧ください。

「DX×ノーコード・ローコード開発」のトレンド

DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するためのツールとして、業務の効率化とデジタル化を同時に実現するスマートデバイス(業務アプリ)への関心が高まっています。
それに伴い、コードを書かずにマウス操作でアプリケーションを作成できる「ノーコード・ローコード開発」が大きな注目を集めています。

「2年分のデジタル変⾰が2カ⽉で起きた」

現在は「破壊的イノベーションの拡⼤」というここ数年の大きな潮流に、コロナショックというかつてない危機が加わり、大きな変革が複合的に起きています。
コロナショック以前からDXを進めていた企業もありますが、その多くは企画段階や実証実験段階であったため、コロナショックを受けてそれを一気に加速させたり、見直したりすることが必要になっていると思われます。

コロナショックが企業のDXにどれほど大きなインパクトを与えたのか? マイクロソフトのサティア・ナデラ最⾼経営責任者(CEO)はその規模をこう表現しているそうです。

「2年分のデジタル変⾰が2カ⽉で起きた」

このような短期間での大変革はコロナショックというきっかけがあってのものでしたが、この流れは不可逆であり「コロナ以前」に戻ることはないといえます。
ニューノーマルとも呼ばれているこれからの社会の常識に対応していくためには、今後もこの「デジタル変⾰」の流れをさらに加速させていくことが求められるはずです。

“カイゼン”に必要なものとは?

DXを加速させるためには、既存事業の収益⼒を改善するために持続的に「深化」させることと、イノベーション領域の新しい事業シーズを「探索」していくことの両⽅をやらなければなりません。
(今回のセミナーは、主に既存事業の「深化」についてのご説明です)

既存事業の「深化」は、日本企業にわかりやすく表現すると“カイゼン”を深めて、続けていくことだといえます。
まず現場のデータを集め、データをもとに改善を行う。その結果のデータをまた集める。そうしたサイクルを回し続けていくことが大切です。

「現場のデータを集める」手法としては、たとえば製造業であれば製造現場の機器からデータを吸い上げる、センサーを用いてIoTでデータを集める、現場で働くスタッフ向けのアプリからデータを収集する、などが考えられます。

おそらくよく知られている日本企業の先進的な取り組みのひとつが、デンソーの「Factory-IoT」です。
同社では世界工場各地にある130の工場を結ぶシステム「Factory IoT」のプロジェクトを進めており、IoTなどのテクノロジーを用いて各工場から出てくる多種多様なデータを集めて、品質向上や現場のカイゼンに役立てているそうです。
また、現場のスタッフが使う業務用アプリをアジャイル開発で迅速に作成し、人が行う作業に関するデータも次々と収集しているそうです。たとえば、従来は紙やエクセルで管理していた情報をアプリで管理(データ化)することで、すぐに世界中の工場でデータを参照・カイゼンに活用できるようになります。

ノーコード・ローコード開発とは?

現場で使う業務用アプリを従来のシステム開発のようにウォーターフォール型の開発で外部ベンダーに依頼すると、期待するスピード感で開発を進めるのが難しい上に、ちょっとした改修でもいちいち時間とコストをかけて外部に依頼する必要が出てきてしまいます。

そうした開発方法では現場のニーズに即した迅速なアプリの開発・改善は難しくなります。そのため、改善のサイクルを回し続けるには社内システムも随時改善できる体制が必要です。業務用アプリは「内製化+アジャイル開発」で作成できる体制をつくり、現場のニーズにスピーディーかつ柔軟に対応できるようにすることが重要なのです。

そこで問題となるのが社内のエンジニア不足です。経済産業省のDXレポートでもエンジニア不足に警鐘が鳴らされている状況なので、「現場で使う業務アプリのアジャイル開発」というような新しい分野の仕事に専念できる社内エンジニアがいる企業はそう多くないと思われます。

こうした背景から近年注目を集めているのが「ノーコード・ローコード開発」ツールです。これを用いることで、コードをほとんど(もしくはまったく)書かずに、マウスをつかった画面操作などでアプリケーションをつくることができます。
エンジニアではない現場のアプリユーザーが⾃らアプリを企画し、つくり、使ってみてまた自ら⼯夫や改良をできる環境があれば、DXの効果は更に⾼まるといえます。

アメリカではすでにノーコード・ローコード開発の活用がかなり進んでいるようで、調査会社Gartnerでは、将来のアプリ開発の姿を次のように予測しています。

2024年までにローコード開発がアプリケーション開発の65%以上を占めるようになる

もちろん企業全体のシステムに影響するような大規模な開発に「ノーコード・ローコード」を期待するのは難しいですが、現場単位で用いるようなアプリ(たとえば従来は紙やエクセルで管理していた日々の記録をデータでの管理に置き換えるアプリなど)であれば、ノーコード・ローコード開発で十分なものが作成できるようになってきているのです。

バックエンド開発支援サービス(MBaaS)AppPotの紹介

NCDCでは、高度な信頼性が求められる業務用アプリ向けに、アクセス認証、ユーザー管理、基幹系との連携などの機能を提供する独自のプロダクト「AppPot」を提供しています。

AppPotは下記の各機能を備えており、サーバ側開発の負担をゼロにして、フロントエンドのエンジニアだけで高機能なアプリケーションを開発することができます。
また、フロントエンド側のローコード/ノーコード開発ツールとAppPotを組み合わせて使えば、ほとんどITのスキルや知識を持たない方でも、社内システムと連携して動く高機能なモバイルアプリを開発することが可能になります。

AppPotの主な機能

ユーザー管理
  • ログイン/ログアウト
  • Active Directory/LDAP/Google Appsとの認証連携
データ管理
  • 端末とサーバー間のデータの同期
  • トランザクション制御によるデータの信頼性の確保
  • オフライン状態での利用と、オンライン時の再送
アプリの使用状況のモニタリング
  • 使用されている機能やエラー情報の収集、参照
プッシュメッセージ、eメール
  • 管理画面やAPI経由でアプリからのPushメッセージの送信
  • API経由でeメールの送信
セキュリティ
  • 端末内のデータの暗号化
  • SQL Injectionなどのセキュリティ対応済み
他システムとの連携
  • 他システムとのWebサービス、ファイル、データベースとの連携
  • 別オプションでERPパッケージ製品との連携コネクター


業務用アプリのノーコード開発プラットフォームUnifinityの紹介

Unifinityは下記の各機能を備えており、ボタンやラベルをドラッグアンドドロップで配置するだけ誰でもかんたんにアプリ開発できる、モバイルアプリに特化した国産のノーコード開発ツールです。

Unifinityの主な機能

  • 入力系機能:写真撮影、動画撮影、バーコード読取。位置情報取得、手書き、チェックリスト、日付時刻取得
  • 出力系機能:カレンダー、表、リスト、地図、WEB、PDF表示、動画再生
  • 通信と連携:api連携、プッシュ通知、メール送信、Bluetooth通信、PDF生成、エクセル読込、ファイルダウンロード

詳細は株式会社ユニフィニティー様のWEBサイトにてご確認ください。

Unifinity×AppPotでできること

Unifinityでアプリをつくり、バックエンドでAppPotを利用する。この組み合わせを取り入れる利点は、簡単にいうと「既存の社内システムを、モバイルから利⽤できる」ということです。
社内からPCでしか利用できないという社内システムでも、比較的容易にモバイルアプリからアクセスできる仕組みをつくることができます(しかもほとんどコードを書かずに)。

具体的には、AppPotの持つ他システムとの連携機能でまず社内システムとAppPotを繋ぎます。そしてUnifinityで作成したアプリとAppPotをAPIで連携させることで、社内システムのデータを参照するような高度なモバイルアプリをほとんどエンジニアの手を借りずに作成することが可能になります。

高度なスキルをもったエンジニアや外部ベンダーに大きく依存することなく「現場のデータに基づく改善のサイクル」を回し続ける。
Unifinityのようなノーコード開発ツールや、AppPotのようなMBaaSをうまく活用するのが、こうしたDXの取り組みを可能にするひとつの方法だといえます。

DXのご相談はNCDCへ

NCDCではDXコンサルティングからアプリの企画・開発まで幅広くサポートしています。DX推進のためにまず何から取り組むべきかというような初期のお悩みから、社内DBと連携して動く業務用アプリの開発など具体的なプロジェクトまで、DXに関するご相談がある方はぜひお問い合わせください
すべてのプロセスを経験豊富なコンサルタントがご支援します。

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