こんにちは。NCDCのマーケティング担当です。
今回はオンラインホワイトボードツールのmiroを活用したワークショップについてご紹介します。
(当社はmiroの代理店等の関係者ではないので、miroの導入に関するお問い合わせはご遠慮ください)
現在NCDCでは新規サービスの検討中です。しかしコロナウイルスの影響で、メンバーが集まってワークショップを行うことができません。
この状況下でも議論を進めるため、オンラインホワイトボードツールの活用をしています。
わたしは今までリアルで行われたワークショップに何度か参加してきましたが、オンラインワークショップが予想以上に便利で感動したので、そのポイントについてまとめました。
オンライン上での複数人によるアウトプットにお悩みの方のヒントになれば幸いです。
1. miroのここが便利、ここは不便
リアルなワークショップと比較して、miroの便利な点、不便な点を挙げます。
便利な点
- 準備の手間がいらない
- ボードを簡単に追加、複製、削除できる
- ボードを拡大縮小できる
- 付箋をコピー&ペーストできる
- 付箋が剥がれる心配がない(結構重要)
- 履歴を残せる
- 見た目が美しい
不便な点
- 参加者全体の様子がわからない
- 隣の人とちょっと雑談、というような余白の時間がない
個人的にはオンラインホワイトボードの方が、模造紙や付箋を用意するワークショップよりも効率的だと感じています。一番の利点はスペースの心配がないことです。
例えばカスタマージャーニーマップを作成するワークショップの場合、ペルソナの数やジャーニーマップの範囲によっては模造紙1枚では足りず、2枚目を追加することがあります。こんな時に限られた会議室の中だと、置き場所がなく困る・・なんてことがありました。
また、リアルのワークショップでは作成したマップを壁に貼ることがよくあります。付箋の粘着力が弱いと、せっかく貼ったのにぽろぽろと剥がれてしまう・・なんてことも。
ワークショップに参加したことがある方は共感していただけると思います。(地味に困りませんか?)
そんな悩みは、オンラインホワイトボードを使えば解消されます!
ボードは好きなサイズにドラックで簡単に変更でき、付箋が剥がれてテープで貼り直す、なんてこともありません。
付箋の位置や色も自由に変更できるので、見た目も美しく整えられ、資料としてすぐに活用できます。
しかもPDFやPNGでボードをダウンロードできるので、ワークショップ後の資料作成もサクサク進みます。
詳細な操作方法については、miroの公式サイトでご確認ください。
(当社はmiroの代理店等の関係者ではないので、miroの導入に関するお問い合わせはご遠慮ください)
いいことが沢山あるオンラインホワイトボードですが、デメリットも考えてみました。
最大のデメリットは、コミュニケーションは基本的に音声メインなので、集まって開催するワークショップに比べると臨場感が薄れてしまいます。
そのため、聞くだけになってしまう参加者をできるだけ作らないような工夫が必要です。
2. ワークショップをする時の工夫
さきほどの比較でデメリットとして挙げたオンラインのコミュニケーションについて、NCDCが工夫している点をご紹介します。
- ボイスチャットの部屋を分ける
大人数だと他の人が発言していると声が拾われないため、傍観者が出やすくなります。全員がアクティブな状態を保つには4、5名がベストな人数でしょう。NCDCでは画面上の共同作業はmiroで行い、音声はオンライン会議ツールのGoogle meetsやDiscordを併用しています。参加者の人数が多くなる場合はDiscordの”チャンネル”という、オンライン上に小部屋を作る機能を使い、分かれて議論をしています。Zoomにも”ブレイクアウトルーム”と呼ばれる似たような機能があります。
- 考えていることを声に出す
弊社代表の早津がワークショップのファシリテートをする際、「付箋を貼る時になぜそう思ったかを発言しながら貼りましょう」と、度々アドバイスしています。
これは声に出すことで意図を共有し、他の参加者がそのアイディアに乗っかりやすくなるため、思考の幅が広がるからです。
オンラインでのワークショップでは、このような”思考の発言”をより意識して、アクティブなコミュニケーションの促進を心がけましょう。最初はPCに向かって独り言を言っている気分でそわそわしますが、慣れてくると違和感も薄れてきます。
3. カスタマージャーニーマップのワークショップ
Slackを活用したNCDCの新規サービスについて、オンラインホワイトボードを使った検討の様子を一部公開いたします。
カスタマージャーニーマップをAチームとBチームに分かれて、それぞれが決められた時間内で作成しました。
ジャーニーマップを作成しているとストーリーが横にどんどん長くなってしまうことがあります。そんな時にオンラインホワイトボードツールなら、ドラッグひとつで簡単にボードを拡張することができ、とっても便利です。
miroの特徴として、他の参加者のポインタの動きを表示できます。
誰がいま、どこをみているのか、動きが分かるのが面白いです。
画面上部のメニューバーの参加者リストから特定のメンバーをクリックすると、その方のポインタの位置まで画面がワープします。
NCDCのメンバーは回数を重ねるごとにmiroのワークショップに慣れてきて、最近は「わたしのところに集合してくださ〜い」という掛け声でその人のポインタに集合する、といった場面もあります。
4. アジャイル開発の管理もできる
現在、新規サービスは検討段階からPoC開発フェーズへ移行しており、アジャイル開発の管理にmiroのテンプレートを活用しています。
miroにはさまざまなテンプレートが無料で用意されています。その中から目的に合ったものを選択しボードへ貼り付けるだけで自由に編集ができるので、一から枠を作る手間が省けて非常に便利です。
プロジェクト管理の時には、変更部分のハイライト表示機能が役立ちます。
誰かが更新してくれた部分がぱっと分かりやすく、進捗があった部分を見逃すことがなくチェックできます。
miroでのアジャイル開発管理は初の試みです。
2020年7月6日現在、この管理方法がベストなのか検証中です。
まとめ
オンラインの良さとリアルの良さがそれぞれにあるので、いいとこどりを考えてみました。
- 会議室に集まり議論する環境を整える
- アウトプット作業はオンラインホワイトボード上に、それぞれのPCから操作する
- スクリーンやディスプレイにボードを投影し全体を共有をする
準備や整理する手間を省くことで議論に集中することができ、ワークショップの質を高められると思います。
この方法なら3密を避けて屋外で青空ワークショップ、なんてこともできそうですね。
オンラインホワイトボードはmiroの他にもJamboardやMural、Bee canvasなど、数多くのツールが公開されています。
今後も活用していきたいので、いくつか比較検討をして目的に合った操作やアウトプットができるツールを見つけたいと思います。
通常はリアルで行っているゼロベースのアイデア立案や、既にあるアイデアを深堀りし事業性を検証する 新規サービス立案ワークショップ を、オンラインでもご提供しています。
「コロナ禍で事業検討がストップしてしまった」「ワークショップを開催したいがためらっている」というお悩みを抱えている方は、ぜひ一度NCDCへご相談ください。