事例で知るNCDCの「サービスデザイン、UXデザイン研修」

公開 : 2019.11.26  最終更新 : 2019.11.27

NCDCでは、サービスデザインやUXデザインの手法を用いて、お客さまの新規サービス立ち上げや新製品検討プロセスをお手伝いしています。

また、すぐに新規サービスの立ち上げやUXデザインに取り組む予定はなくとも「その方法論は知っておきたい」「スキルは身につけておきたい」というお客さまもいらっしゃいますので、そうしたニーズに対しては1日から2日程度の短期間でその概要と手法を学べる「研修」をご提供しています。

今回は、社内研修のコンテンツとして定期的に当社の「サービスデザイン、UXデザイン研修」をご利用いただいているお客さまの導入事例を用いて、この研修サービスの概要を簡単にご紹介します。

サービスデザイン、UXデザイン研修の導入事例

導入企業、目的
ITコンサルティングやシステム開発を主な事業とするお客さまの社内研修

研修期間
1日(10:0017:00

研修で学ぶ内容
前半:サービスデザイン、UXデザインとは何か?を理解する
後半:ケーススタディやグループワークを通じて、サービスデザイン、UXデザインの手法を各人の業務やプロジェクトにて適用できるようにする

参加者
20名程度。
グループワークでは3つのグループに分かれてそれぞれのテーマに取り組んでいただきました。
(研修の導入を検討されている方には、「どのような立場の方」が、「どういった目的」で研修に参加されているのかという情報も参考になると思いますので、参加者の詳細は記事の最後にまとめます

前半は座学で「サービスデザイン、UXデザインとは何か?」を学ぶ

ビジネスの世界、とくにシステムのUIデザインなどに少しでも関わる方々の間では『UXデザイン』という言葉はある程度浸透していると思われます。しかし、中には「言葉は知っているけど、UXデザインが具体的に何をすべきものなのかはよくわからない」という方もいらっしゃいます。

また、UXデザインという言葉は事業戦略の場面から、アプリやウェブのUI検討の場面まで幅広く使われており、その概念や目的が広範囲に渡るために人によってイメージが異なっている場合もあります。

このパートでは、UXデザインの定義や、ビジネスモデルを検討する際のUXデザインの関わり方、UXデザインの実践プロセスにおいて活用する主なフレームワークなどについて、基礎知識から説明していきます。

座学だけではなかなか“使える知識”になりにくいですが、NCDCの研修では、後半のグループワークでペルソナやジャーニーマップづくりを実践するので、はじめて知った手法でも、多くの方がそのやり方まで具体的に理解していただけたのではないかと思います。

座学の主な内容

UXデザインの特徴
簡単にいうと、UXデザインとは、ものごとを「ユーザー視点で考える」というプロセスになりますが、その手法には、ユーザーに聞く、ユーザーを観察する、ユーザーになりきってその気持ちを知るなど、さまざまやり方があること。さらには複数の手法を融合するケースもあることなどを解説します。

・ビジネスモデルとUXデザインの関係
新規事業やサービスを企画する際には、基本的には「どうやって利益を出すか」を考えるビジネスモデルの検討が先にあるべきで、「その事業やサービスをユーザー視点で評価することにUXデザインが貢献する」ことなどを説明します。

・主なフレームワークの説明
「ビジネスモデルキャンパス」「サービスブループリント」「ジャーニーマップ」などのフレームワークについて概要を説明します。
このケースでは、参加者に業務システムの関係者が多かったので、「業務システムの設計は業務フローを軸に考える(つまりタスクに沿って考える)」ことが多いが、UXデザインに用いるジャーニーマップでは「タスクではなくユーザーの心理に沿って考える」という違いがあることなどを解説しました。

・機能抽出工程の説明
ジャーニーマップが完成したら、それに対して何を(どのような機能を)提供していくかという検討を行うことや、どのようにして機能の取捨選択を行うべきかを解説します。

・目的定義・確認の説明
「目的定義」というのは、UXデザインの一般的なプロセスとしてあるわけではないですが、事業者目線で新規サービス立ち上げや新製品検討にUXデザインを活用するためには、この「目的定義」を最初にやっておく必要があること、その理由など解説します。
(たとえば、その取り組みのビジネス上の目的は「売上向上」なのか「顧客満足度向上」なのか、「コスト削減」なのかなどを決めることを「目的定義」としています)

後半はグループワークで、サービスデザイン、UXデザインの手法を体験する

後半は多くの時間をグループワークに割き、サービスデザイン、UXデザインの手法の理解を実際の業務に活用していただけるレベルまで引き上げます。

この事例では1グループ67名の3つのグループに分かれて、講師がそれぞれのグループ用に事前に用意しておいたテーマに取り組んでいただきました。
(テーマの例 「UXデザインの手法を用いて〇〇のためのWEBサービスを企画する」)

グループワークの主な内容
  1. 各施策の目的を定義しましょう
    まず、与えられた課題が何を目的とした施策なのかを定義します。
    この「目的」は、プロジェクトの途中で迷った時に立ち返る原点になります。「目的はひとつではなくてもかまわないが、迷走しそうになった時の拠り所となるような目的を定義しておくことが大切である」ことなどを説明します。
  2. ペルソナを決定しましょう
    ・対象とするサービスの典型的な利用者をある程度カバーできるペルソナの数を設定する
    ・ペルソナを表現する項目は対象とするサービスによって異なる
    などの考え方を説明します。
    ワークとしては、それぞれのグループに与えられた課題でUXデザインを行う際に必要となる代表的なペルソナをひとつつくっていただきます。
    また、そのペルソナを表現するために必要な項目は何か(たとえば、名前、性別、年齢、職業などなど)を考える作業もワークの中で体験していただきます。
  3. ジャーニーマップをつくってみましょう
    ジャーニーマップのモデルをひとつ提示して、実際にそれぞれのグループでジャーニーマップをつくってみてもらいます。
    Do:ペルソナの行動を列挙する
    Think:どんなことを考えうるか?考えうることをできるだけ多く列挙する
    Insight:できれば感情も含めた「本音」を導き出す
    ジャーニーマップひとつをあげても、実はいろいろなペルソナの立て方、いろいろなジャーニーマップがあることなどを説明します。
  4. journeymap

  5. ジャーニーマップから機能を抽出してみましょう
    自分たちで作成したジャーニーマップをもとに、ユーザーのThinkの各項目に対応する「解決案」、「機能」を列挙してみてもらいます。
    このケースでは、参加者に業務システムの関係者が多かったので、「システム開発においてはこうした手法を用いることで、受け身ではなく提案型で要求や要件を挙げることができる。また、お客様自身の盲点になっているような機能の抜け漏れを防ぐことにもつながる。」といったメリットを説明し、UXデザインをお客からの「要求定義」に使っても良いのではないかなど、具体的な活用方法のアドバイスも行いました。
  6. 機能を整理しましょう
    列挙された機能をエクセルなどにまとめて、優先度や実現可能性(ビジネス面、コスト面、技術面等)を考慮しながら整理する方法を解説します。
    ※研修期間が1日の場合、この部分は説明のみで、ワークとしては行いません。
  7. ワイヤーフレームをつくってみましょう
    UXデザインの特徴的な手法としては、この段階でワイヤーフレームを作成してロールプレイやユーザテストを行うこと。それにより要件や使用性の検証と見直しを行うことなどを解説します。
    ※研修期間が1日の場合、この部分は説明のみで、ワークとしては行いません。

この研修では、UXデザインの代表的な進め方として上記の6つのステップを体験してもらいました。
ただ、この進め方が唯一の正解というものでもないので、「目的と基本的な手法さえしっかり理解してもらえれば、どう実施するかは案件に合わせていろいろ工夫してやってみてもいいのではないでしょうか」とご説明して、この研修は終了となりました。

参加者の詳細(それぞれの立場と目的)

最後に、この日の研修にはどのような立場の方がどのような目的を持って参加されていたか、具体例をご紹介します。

  • システム開発のPM
    システムのUIデザインをデザイン会社任せにせずに、どう改善できるか知りたくて参加。
  • RPA導入コンサルタント
    DXの推進にもかかわる立場なのでUXデザインを新規事業にも生かしていきたい。
  • 新規事業担当
    今後PMOとして新しい(炎上中の)プロジェクトに参加する予定。それをうまく回していくためにUXデザインの知識が役に立たないかと思って参加。
  • スマホアプリ開発のPM。
    UXデザインは名前を聞いたことがあるくらいだが、概要を知りたい。
  • 企画から導入保守まで関わるPM。
    新規ソリューションを考える立場なのでUXデザインの考え方を日々の業務にいかしたい。
  • プロジェクト統括。
    現在はエンジニア目線での開発が多く、ユーザー目線が欠けたシステムになってしまうが多いことに課題を感じている。UXデザインをまず自分が理解し、噛み砕いてメンバーに伝えたい。
  • システム運用・保守担当
    仕事上で実際に話しを聞く相手はエンドユーザーではなくシステム部門の人なので、ユーザーがどう使っているのかわからない。実際のユーザーをイメージして開発できるようになりたい。
  • 開発支援担当
    現在提供している業務システムのデザインがあまりよくない。ユーザーが想定外の操作をして障害が出たこともある。デザインの改善でうまく解決できないかを知りたい。
  • システム開発のPM
    最近、RFP(提案依頼書)でUXデザインを意識したシステムを提案してほしいという指定をされる案件が増えてきた。そのための知識を得たい。
  • RPAの支援担当
    従来からボタンの配置や色などの面でUIデザインを意識していた。しかしUXという言葉が出てきて、いままでのUIの考え方とどう違うのか、過去からの変遷をふまえて勉強のために知っておきたい。
  • 基幹システム開発のユーザ支援担当
    UIの改善にはずっと取り組んでいるが、見た目の話だけではなくUXから体系立てて提案できるようになりたい。
  • システム改修のテスト担当
    まだ経験が浅く、これからシステム開発の全体像を学んでいく立場。その前にUXデザインの知識も得ておきたい。

「サービスデザイン、UXデザイン研修」事例のまとめ

この導入事例は、ITコンサルティングやシステム開発を主な事業とするお客さまの社内研修なので、システム開発や改修においてエンドユーザーをしっかりとイメージした設計やデザインを行うためにUXデザインの知識を役立てたいという目的を持った方が多かったと思います。

NCDCでは、この事例以外にもさまざまな研修サービスを提供しています。
テーマや期間、参加人数など、ご要望に応じで調整は可能ですので、興味を持っていただいた方はぜひ一度ご相談ください。

「こんな研修はできますか?」という相談でもかまいません。お気軽にどうぞ。

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