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UXデザインコンサルティングとは?支援内容と会社の選び方を解説

公開 : 2026.07.17

デジタルプロダクトの競合優位性を築く鍵となるのが「ユーザー体験(UX)」の最適化です。しかし、UXデザイン(ユーザー体験の設計)を行うには専門知識やスキルが必要なため、自社で行おうとしても多くの場合はリソースの壁が存在します。

そこで有効なアプローチが、UXデザインコンサルティング会社の活用です。外部の専門知識を取り入れることで、不確実性の高い新規事業やDXプロジェクトにおいて、ユーザーに支持されるサービス構築の確度を高めることができます。

本記事では、これからUXデザインのパートナーを探したい方向けに、UXデザインコンサルティングの具体的な支援内容や選定基準、標準的なプロセスについて実務視点で解説します。

UXデザインコンサルティングとは?依頼するメリット

まず、なぜUXデザインコンサルティングというサービスが存在するのか、コンサルティングを受けることで何が得られるのかを整理します。

ユーザー視点を取り入れたビジネス成長の実現

UXデザインコンサルティングとは、ユーザー体験の質を高めることでビジネスゴールの達成を支援するサービスと言い換えることができます。現代は、新たなサービスや製品を市場に投入しても、価格や機能面の差別化だけで持続的な成長を遂げることは困難であり、「体験価値」の創出が企業の競争力を左右します。

コンサルティングを活用して専門家による客観的なリサーチと分析を取り入れることで、社内視点では見落としがちな「ユーザーの潜在ニーズ」を特定できます。これにより、プロダクトの利用定着やエンゲージメントが向上し、中長期的な収益基盤の強化へとつながっていくのです。

社内リソースやノウハウ不足の解消

外部のコンサルタントを活用することで、社内の専門知識やリソース不足というボトルネックを早期に解消できます。

UXデザイナーには、認知心理学、情報アーキテクチャ、UI(ユーザーインターフェース)設計など多岐にわたる専門性が求められます。そのため、自社で一から育成し、組織化するには、多くの時間と採用・教育コストを要します。実績を有する外部の専門チームをプロジェクトに組み込むことで、「ユーザーを無視したプロダクトアウトの発想だけの製品開発」といったよくある落とし穴にはまるリスクを抑えつつ、実践を通じて社内メンバーへUXデザインの知識を蓄積することも可能になります。

UXデザインコンサルティングの具体的な支援内容

多くのコンサル会社が、戦略策定からプロトタイプを用いた検証、ユーザーからのフィードバックを踏まえた改善まで支援するサービスを提供しています。
具体的な支援内容は会社によって、またはクライアントのプロジェクトフェーズやビジネス課題によって異なりますが、一般的には下記の内容が含まれます。

ユーザーリサーチと現状分析

ユーザーの表層的な要望(Want)ではなく、本人も自覚していない潜在的ニーズ(Need)や真の課題(Insight)を特定するため、多角的なリサーチを行います。

ビジネス要件とユーザー行動の双方を検証するための主な手法は次の表の通りです。多くの場合、インタビューのような定性調査のみではなく定量データ(アクセス解析やログデータ、アンケート調査など)と掛け合わせるハイブリッドなアプローチを採用します 。

調査手法特徴と目的
ユーザーインタビューターゲットユーザーへの定性的なヒアリングにより、意思決定の背景にある心理や行動の動機を深掘りする
エスノグラフィ調査業務現場や利用環境を直接観察し、マニュアル化されていない潜在的なワークフローや無意識の行動課題を特定する
既存システムのUX評価専門家によるヒューリスティック評価やアクセス解析を通じ、現行システムのUI/UXにおける離脱要因や操作のボトルネックを定量・定性的に検証する
競合調査と分析競合プロダクトの機能や体験設計をベンチマーク分析し、自社が狙うべき市場のホワイトスペースと差別化要因を明確にする
アクセス解析Webサイトやアプリ上のログデータを分析し、ユーザーの流入経路や離脱ポイント、コンバージョン率などを定量的に可視化する
アンケート調査多くのユーザーに対して意識調査を行い、ニーズの傾向や満足度、課題感を統計的なデータとして明らかにする
A/Bテスト異なるデザイン案を比較提示し、どちらがより高い成果(クリック率やCVR等)を生むかを実際の行動データで検証する

UX戦略とコンセプトの策定

リサーチで得られた知見を基に、プロダクトが提供すべき体験価値の指針(UX戦略)を策定します。プロジェクト全体で共通のゴールを持たないと、後の工程でデザインや機能にブレが生じたり、プロダクトができても収益を生まない「絵に描いた餅」になったりするリスクがあるため、重要な工程です。

具体的には、ターゲット層を具現化した「ペルソナ」や、行動プロセスを可視化する「カスタマージャーニーマップ」を作成し、関係者間でユーザー像を共有します。その上で、ビジネスモデルと整合する独自の価値提案(Value Proposition)を定義し、ブレのない一貫したコンセプトへと落とし込みます。

UIデザインとプロトタイピングの実施

策定した戦略やコンセプトを、ユーザーが実際に触れることができる「ユーザーインターフェース(UI)」の案として視覚化・具現化します。

具体的には、機能を整理する「情報アーキテクチャ(IA)の設計」を行い、骨組みとなるワイヤーフレームを作成します。その後、フロントエンドの開発・実装を視野に入れたインターフェースデザインを施し、インタラクション(動き)を確認できる高精度なプロトタイプを構築します。早期に動く試作品(プロトタイプ)を作成することで、要件の認識不一致を防ぎ、開発フェーズへのスムーズな橋渡しが可能になります。

ユーザビリティテストと継続的な改善評価

構築したプロトタイプを用いて、実際のユーザーやドメインのエキスパートによる検証(ユーザビリティテスト)を実施します。開発側の主観や思い込みを排除し、客観的な利用行動データに基づいて設計の妥当性を評価するためです。
テストを通じて「操作に戸惑う箇所」や「情報の視認性が低い部分」を具体的に洗い出します。抽出された課題に対してデザインの改修と再検証をスピーディーに繰り返し、リリース時点における品質と顧客価値を最大化します。

UXデザインコンサルティング会社の選び方

これからUXデザインのパートナーを探したい方向けに、どのような視点で比較検討すると良いのか、ポイントをご紹介します。

自社の課題と得意領域が一致しているか確認する

コンサルティング会社を選定する際は、自社のプロジェクトが抱える課題と、依頼先の得意領域・強みが合致しているかを見極める必要があります。同じ「UXデザインコンサル会社」に見えても、上流のマーケティング・リサーチに強みを持つ会社もあれば、ビジュアルデザインに特化した会社もあるためです。

例えば、ゼロからの新規事業立ち上げであれば、ビジネスモデルの理解から伴走できるパートナーが必要です。一方、既存の基幹システムの刷新であれば、複雑な業務フローを紐解く情報設計力や、システム開発への深い理解、さらに長年旧システムを使い慣れたユーザーとの合意形成を測る調整力などを持つ会社を選ぶことが、プロジェクトを成功に導く条件となります。

類似業界や同規模プロジェクトの実績を確認する

過去の支援実績を検証し、自社と同等の事業規模や、類似するドメイン(業界)での経験を有しているかを確認します。業界特有のレギュレーション(規制)や商慣習、特有のユーザー心理を把握しているパートナーであれば、ドメイン知識のキャッチアップにかかる時間を圧縮し、実効性の高い提案を期待できるからです。

特に、BtoBの複雑な基幹システムや、厳格なセキュリティ・コンプライアンスが求められる金融・医療領域では、技術面の理解や業界知識の有無がプロジェクトの成否を分ける要因となります。そのため、商談時に類似業界や同規模プロジェクトの実績実績の提示を求め、その信頼性を測ることが賢明です。
契約上の制約で実績の詳細を公開できない場合も多々ありますが、抽象化した事例の紹介程度は商談の中で確認できるはずです。

プロジェクト終了後の内製化支援があるか確認する

単なる成果物(デザインデータやレポート)の納品にとどまらず、お客さまの社内に知見を蓄積できるようなサービス(UX/UIデザインの内製化支援)を提供しているかも確認することをお勧めします。

デジタルプロダクトはリリースがゴールではなく、市場の変化やユーザーデータに応じて継続的な改善(グロースハック)を行う必要があるためです。ワークショップや共同作業を通じて、リサーチ手法やUXの思考プロセスを自社メンバーへレクチャーしてくれる伴走型のパートナーを選ぶことで、中長期的な組織能力の向上が見込めます。

UXデザインコンサルティングを外部に依頼する場合は、最終的に、自社チームが主体となってUX改善のPDCAを回せる体制を構築できるかどうかが、真のROI(投資対効果)を測るポイントだと言えます。

UXデザインコンサルティングのプロセス

一般的なUXデザインプロジェクトは、課題の深掘りからプロトタイプを用いた検証までのサイクルを通じて進行します。各段階でクライアントとコンサルタントが認識を合わせながら進めることで、下流工程での手戻りリスクを抑えながら進行します。

具体的な流れは次の表の通りです。

  1. 理解と共感:ビジネスの定量・定性目標(KPI)を明確化し、対象となるユーザーの行動やインサイトの調査を行う
  2. 課題の定義:リサーチ結果を分析してペルソナやジャーニーマップを作成し、ビジネス要件とユーザーニーズが交差する「解決すべき真の課題」を定義する
  3. アイデア着想:定義した課題に対して解決策を抽出し、プロダクトのコア機能を定義する
  4. プロトタイプ試作:導き出したコア機能やUIコンセプトを、実際の操作感を検証できる試作品(ワイヤーフレームやインタラクティブなプロトタイプ)として具現化する
  5. テストと検証:実際のユーザーや有識者によるユーザビリティテストを実施し設計上の問題や改善点を洗い出すことで、品質をより高める

NCDCのUXデザインコンサルティングの特徴

NCDCが提供するUXデザインコンサルティングは、UX/UIの知見のみならず「ビジネス戦略」や「技術的な実装可能性」などの視点を統合したアプローチが最大の強みです。戦略策定から具体的なUI制作、さらには組織のスキルアップまで、お客様のフェーズに合わせたUX/UI支援メニューを用意しています。

1. ビジネスとUXの融合

私たちはUXデザインを単なるデザイン手法ではなく、重要なビジネス戦略の一部として捉えています。ユーザーの満足度向上を追求するだけでなく、それが企業の収益性、LTV(顧客生涯価値)、あるいは業務効率化といったビジネスゴール(KPI)の達成にどのように寄与するかを常に意識して設計します。

2. テクノロジーを理解したデザイン

NCDCには、エンタープライズ向けのシステムアーキテクチャや最先端技術に精通したエンジニアが多数在籍しています。デザイナーの主観による「開発現場で実装不可能な空想のデザイン」ではなく、AI、クラウド、モバイルなどの最新テクノロジーによる実現可能性を担保した、実効性の高いUX/UIを提案します。

3. 多様なニーズへの対応

コンシューマー向けのBtoCモバイルアプリ開発から、業務理解を要するBtoBの複雑な基幹・業務システム、さらにはソフトウェアのみならず、産業機器・医療機器等の操作用インターフェースまで、多種多様な領域におけるUXデザインの実績を有しています。

なぜNCDCが選ばれるのか

エンタープライズ領域で豊富なプロジェクト経験を積んだデザイナーがチームを編成し、お客さまのプロジェクトを担当します。

伴走型のスタイル

単なるベンダーとして依頼された成果物を納品する関係ではなく、お客さまのプロダクトチームの一員として緊密に議論を重ね、より良い成果を目指して伴走支援を行います。また、プロジェクトの意思決定プロセスやリサーチ手法を共有することで、お客さま社内へのUXデザインの知見の蓄積を同時に推進します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)への強み

DXを推進するための先進的な技術を用いたプロダクト開発のはじめのステップとしてUXデザインに取り組まれる企業は数多くあります。NCDCは、DXプロジェクト上流のUXデザインから始まり、その後の本格的なシステム開発、クラウド基盤の構築、運用まで、一貫して支援できる体制を整えています。

主な実績

NCDCは、国内の大手エンタープライズ企業を中心に、多種多様なUXデザインの支援実績を有しています。

UXデザインコンサルに関するよくある質問(FAQ)

UXデザインコンサルの費用相場はどのくらいですか?

依頼されるスコープ(フェーズ)やプロジェクトの期間、必要な体制によって費用は大きく変動しますが、戦略策定から伴走する場合、数カ月間で数百万円から数千万円規模になることが一般的です。

ユーザーリサーチからプロトタイプ検証までを一気に実施せず、まずリサーチのみ行ったり、一部分のUI改善のみを行ったりする場合であれば、より安価で対応可能なケースもあります。プロジェクト全体の投資対効果(ROI)を最大化するためには、事前に課題の解像度を上げ、コUXデザインのコンサル会社にフェーズごとの見積もりを依頼できるよう準備することをお勧めします。

依頼前に準備しておくべきことはありますか?

プロジェクトの背景にあるビジネス目標や、解決したい経営課題を社内で明確にしておくことが重要です。ゴール(目指すべき姿)が曖昧なままプロジェクトをスタートすると、最適なリサーチ設計やアプローチの提案が困難になるためです。現時点で社内にある定量的・定性的なデータ(ユーザーの不満の声、既存のアクセス解析データ、競合情報など)を整理していただくと、初期段階のディスカッションが極めてスムーズに進みます。
なお、精緻な資料を準備していただく必要はありませんが、プロジェクトに関わる主要なステークホルダー間で「現状の課題感や危機感」を共有しておくことが、プロジェクト成功への重要な足がかりとなります。

プロジェクトの期間はどの程度かかりますか?

支援する範囲によって異なりますが、一般的な新規事業立ち上げやシステム刷新プロジェクトの場合、リサーチからプロトタイプ検証、UIデザインの確定まで3カ月〜6カ月程度を要することが多いです。定性的なリサーチによるユーザーインサイトの抽出や、プロトタイプを用いた検証とブラッシュアップ(反復設計)には、相応の期間が必要となるためです。
一方、既存画面の簡易的なエキスパートレビューやUI評価のみであれば数週間で完了するケースもあります。もし最終的なプロダクトのリリース時期や社内発表の期限が決まっている場合は、初回相談の段階でスケジュール感を提示していただくことで、逆算した最適な進め方をご提案することが可能です。

UXデザインのご相談はNCDCへ

NCDCは、これまでUX/UIデザインの側面から数多くのプロジェクトを支援してきました。UXデザインコンサルティングは、ユーザーの満足度を高めるだけでなく、ビジネス戦略の成否に大きく影響する重要な要素です。私たちは、単に画面を美しく整えるだけでなく、ビジネスの目的とユーザーの利便性を両立させるための深い分析と、それに基づいた最適なデザインをご提案します。
現状に課題を感じている方はもちろん、新規プロジェクトにおける体験設計や、UX/UIデザインの人材育成支援に関する悩みなど、UI/UXに関するご相談に幅広く対応しています。まずはお気軽にお問い合わせください

この記事を書いた人

NCDC マーケティングチーム
多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されたチーム。コンサルタント、エンジニア、デザイナーなど、各専門領域の知識を有するNCDCメンバーから得たナレッジを編集し、読者に価値ある情報を提供している。

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