2014/07/21 Enterprise BaaS製品“AppPot”, MBaaS, MEAP

MEAPとMBaaSの違い(3)

こんにちは。NCDCの北村(@chipstar_light)です。

連載最終回の今回は、本題のMEAPとMBaaSは何が違うのか?、どのように棲み分けされるのか?を考察したいと思います。両製品・ソリューションは、どちらもモバイルアプリ開発のコストを低減する事を目的とした製品・ソリューションでありながら、ターゲットやアプローチが異なりますので、その辺りを整理したいと思います。
また、両製品の比較については以前記事を書いているので、そちらも参考にしてください。そして、この連載を通してNCDCの製品であるエンタープライズ向けMBaaS “AppPot” を評価して頂ければ幸いです。

  
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MEAPとMBaaSの違い

それでは、あらためてMEAPとMBaaSのアーキテクチャの図を見比べて見たいと思います。

  
MEAPのアーキテクチャ

MEAPのアーキテクチャ

  
MBaaSのアーキテクチャ

MBaaSのアーキテクチャ

  

MEAPとMBaaSは、以下の2点でその特徴が大きく異なります。

  • MEAPはオンプレミス、MBaaSはクラウドによるサービス形態を想定している
  • MEAPはクライアント、MBaaSはサーバーの開発コスト削減に重きを置いている
  • MEAPはサーバーサイド開発、MBaaSはクライアントサイド開発の柔軟性を重視している

これらの差異は、それぞれがターゲットとする領域の違いから来ています。MEAPはエンタープライズ向けを、MBaaSはコンシューマー向けをターゲットにしています。

一般的なエンタープライズシステムでは、クライアントアプリの構成はある程度パターン化されており、アプリの独自性や、デバイス毎の特長を生かす機能を求められる事はありません。そのため、パターン化されたクライアントアプリを、いかに低コストで作るかが重視されます。その結果、ハイブリッドアプリとしての開発環境を提供している製品が一般的となります。
逆に、エンタープライズシステムのサーバーサイドはというと、データは様々な既存システムから収集する必要があり、ビジネスロジックも複雑化する傾向があります。そのため、十分に共通化される機能以外は自由にモジュールを構築する事で柔軟性を担保しています。

一方、コンシューマアプリはというと、他のアプリケーションとの差別化や、独創的なアイデアをいかにうまく表現できるかがビジネス成功の鍵となります。そのため、クライアントデバイスの表現力や性能を最大限引き出せるよう、制約を作ってしまう共通化やフレームワークを設けず、自由に作れるようにする事で、生産性よりは柔軟性を重視します。その結果、ネイティブアプリに対するSDKを提供している製品が一般的となります。
逆に、サーバーサイドはというと、規模も小さく、他システムとの連携もないため、ノンコーディングで構築できるように共通化を押し進め、クライアントの開発に注力できるように考えられています。そうする事で、複雑で考慮点の多いサーバーサイドの開発作業を無くし、ライバルより少しでも早く、アプリを世の中にリリースする事ができます。

別の切り口の相違点として、MEAPは企業内でのスマートデバイスの利用を管理するために、MAM(Mobile Application Management)の機能を有している物が多いですが、MBaaSの場合は、Google PlayやApp Storeへの配信をサポートする機能を提供しているケースが多いです。これもエンタープライズとコンシューマーのターゲットの違いでしょう。

MEAP-MBaaS

  

このように、MEAPとMBaaSでは、同じモバイルアプリの開発コスト削減を目的としているにも関わらず、ターゲットが異なる事により、アプローチが異なり、提供する機能も異なっている事がわかります。
しかし、最近では、この両者の垣根がなくなりつつあります。これは、両者がそれぞれの領域で競合他社と競争を続ける中で、他社との差異化を計るために、お互いのターゲット領域に踏み込み始めているからです。MEAPはコンシューマー向けにも、MBaaSはエンタープライズ向けにもサービスを提供し始めています。MEAPはEnterpriseという言葉を取り除きMobile Application Development Platform(MADP)と呼ばれる事が増えてきていますし、エンタープライズBaaSという呼称も聞くようになってきました。日本では、まだまだ認知度が低い両製品カテゴリですが、今後は国内での浸透が進む中で、ますます競争が激化し、製品カテゴリを超えた淘汰が進んでいくと考えられます。

このような状況の中で、いち早くMEAPとMBaaSのメリットを合わせた、”サーバーサイドノンコーディングを実現するエンタープライズ向けMBaaS”というソリューションに取り組んでいるのがNCDCのAppPotという製品になります。エンタープライズグレードな機能を提供しながらも、MBaaSのような手軽な感覚でアプリケーションを構築できる製品となっています。
ご興味のある方は、是非ご連絡を頂ければと思います。

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