MEAP/MBaaS製品機能比較

公開 : 2014.06.23 
カテゴリー

こんにちは。NCDCの北村(@chipstar_light)です。
今回は、現在のモバイルアプリケーション開発で注目されている、MEAPとMBaaS製品に分類されている製品やサービスについて、いくつかピックアップして、機能比較をしてみたいと思います。比較方法は各社のサイトに掲載されている情報を中心に、私の独断によって解釈しております。
MEAPとMBaaSはそれぞれ別々のコンセプトとして生まれてきた製品カテゴリですが、それぞれの製品が成長していく過程で、目的や守備範囲が重なってきています。そこで今回は、両カテゴリの製品を同じモバイルアプリの開発の評価軸で比較してみたいと思います。
また、NCDCもMEAP/MBaaSとして、AppPotという製品を開発・販売していますので、このAppPotも比較対象に加えて、現在の市場の動向と、AppPotの市場に置けるポジションを考察したいと思います。
まずは、製品比較に入る前に簡単にMEAPとMBaaSのおさらいです。

MEAPとは

MEAPはMobile Enterprise Application Platformの略になります。
企業向けのスマートフォンやタブレットに対応した業務システムを開発する際に、低コストで効率的に開発・運用する事を目的としたフレームワーク製品です。
ガートナーはMEAPに対して次のような定義をしています。

  • 3つ以上のモバイルアプリケーション(コード資産)の基盤となっている
  • 3つ以上のモバイル用OSをサポートしている
  • 3つ以上のバックエンドのデータソース(他システム)と連携している

このような定義に則るために、MEAP製品では、ワンソースでのクロスデバイスUI開発、アプリケーションのライフサイクル管理(配布・更新・管理)、バックエンドシステム連携、セキュリティといった機能を備えています。
私の印象では、MEAPはMBaaSに比べ、エンタープライズシステムをターゲットとした、クライアント開発・運用の効率化と、企業内システムとの連携を重視しているように思われます。
最近では、エンタープライズに限定しない、MADP(Mobile Application Development Platform)という用語で語られることもあります。

MBaaSとは

MBaaSはmobile Backend as a Serviceの略になります。
SaaSやPaaS、IaaSと同じ語源であり、その名の通りモバイルアプリのバックエンドで必要な機能をクラウドサービスとして提供します。こうする事で、利用者をバックエンドの開発から開放し、アプリの開発やサービスそのものに注力させる事で、開発のスピードアップやビジネスへの集中を促す事を目的とします。
MBaaSに求められる機能は、一般的なモバイルサービスに必ずあるような、アカウント登録・管理や、プッシュ通知、サーバーデータストレージなどになります。
私の印象では、MBaaSはMEAPに比べ、コンシューマシステム向けのモバイルサービスのサーバーサイド開発をいかにしてゼロにするかに注力し、サービスローンチのスピード向上を重視しているように思われます。

比較対象製品の紹介

それでは、製品比較を行っていきます。
まずは、比較対象となる製品を紹介します。

MEAP製品
MBaaS製品
  • Parse.com
    https://www.parse.com/
    MBaaSの代表格であり、業界のリーダーともいわれているMBaaSサービスです。
    Facebookが買収した事でも有名です。
    Parseを取り巻くコミュニティによって、様々なプラグインが作られています。
  • Kinvey
    http://www.kinvey.com/
    Kinvey社が提供するMBaaS製品です。
    企業をターゲットにしたエンタープライズBaaSを掲げています。
  • Kii Cloud
    http://jp-cloud.kii.com/
    Kii株式会社が提供する国産のMBaaSサービスです。
    国産のMBaaSとして最も機能が充実しており、中国市場などへの進出もしています。
  • AppPot
    http://app-pot.jp/
    弊社(NCデザイン&コンサルティング株式会社)が提供するMBaaS製品です。
    ターゲットを企業向けに絞り、Kinveyと同様にエンタープライズBaaSを掲げています。
    また、MBaaSとしてだけでなく、MEAPの機能もバランスよく取り入れています。

製品比較表

比較項目は次の様になります。

  • アクセスコントロール
    データや画面などへのアクセスをユーザに割り当てられた権限によって制限する機能
  • オフラインデータ同期
    オフライン時のデータアクセスと、オンライン時のサーバーデータ同期を行う機能
  • クロスデバイスUI開発
    ワンソースで複数デバイスのアプリケーションを生成する機能、または開発環境
  • アプリライフサイクル管理
    作成したアプリケーションを利用者端末に配布・更新し、その利用状況を管理する機能
  • バックエンドシステム連携
    REST APIやJDBCなどで他システムリソースとの連携を行う機能
  • 統合認証基盤(SSO)連携
    企業内に導入されている統合認証基盤と連携してシングルサインオン認証を行う機能
  • アカウント管理
    アプリ利用者のアカウントを登録・管理し、そのデータを使って認証を行う機能
  • サーバーデータストレージ
    アプリのデータをサーバーで保存・管理する機能
  • 位置情報連携
    GPSを活用した位置情報を保存・活用する機能
  • アクセスログ解析
    アクセスログを収集し、管理コンソールから解析やビジュアル描画する機能
  • プッシュ通知
    アプリユーザーの端末に通知を送る機能
  • 対応デバイス
    製品が対応しているデバイス
  • サービス提供形態
    サーバーサイドのアプリモジュールのデプロイ環境
  • 日本語ローカライズ
    開発環境やドキュメントが日本語ローカライズされているかどうか

製品機能比較表MEAP・MBaaS製品機能比較表
※この比較はブログ掲載時点(2014/06/23)のものであり、インターネット上に公開されている情報を元に著者がまとめたものとなります。
※実際のサービス内容と差異が生じている可能性がありますことをご了承ください。

比較結果からの考察

単純な比較だけすると、MEAPもMBaaSも両方提供しているKonyが頭1つ抜けているという結果になりました。また、表では表現されていませんが、実績という面では、Parse.comが頭1つリードしている状況です。しかし、両製品の日本国内での状況となると、まだまだ認知度は低く、日本語ローカライズも遅れています。そのため、他の製品や国産製品が勝負する余地が多分にあると言えます。
また、MEAP製品、MBaaS製品で得意な領域は異なりながらも、機能面ではお互いの領域をカバーしつつある事もわかります。機能が似通ってくると、各製品の差別化ポイントが重要になってきます。そんな中で、AppPotはというと、エンタープライズをターゲットにしている点において、バックエンドシステム連携や、企業システムSSO、オンプレミス型の提供、ストレージにRDBを利用などの点を揃えているあたりが他社製品との差別化につながると考えています。
ただし、MEAPとMBaaSの両製品を提供しているKonyや、AppPotと同じくエンタープライズBaaSをうたっているKinveyとが大きく競合してくるでしょう。この両製品との違いは、やはり国産製品であり、日本語での開発環境、ドキュメント、保守・サポートが充実している点です。
以上のような考察から、弊社では現時点ではAppPotが日本のエンタープライズ市場に大きく貢献出来る製品であると考えています。

ページトップへ

お問い合わせ

NCDCのサービスやセミナー依頼などのお問い合わせは
下記のお電話 また、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

050-3852-6483