• Top
  • > Blog
  • > これからの仕事はどうなるか?
2014/07/24 NCDC Story, Next Concept

これからの仕事はどうなるか?

「明日出勤できないかもしれないので、今日は会社の近くのホテルに泊まるよ。サラリーマンは出勤してなんぼだからさ。」

去年、東京で記録的大雨が予想されると騒いでいた時、夜のニュース番組で、スーツ姿の中年男性がインタビューでこのように言っていました。この方は出勤して、会議に出席することがメインの中間管理職の方かもしれません。それとも、とにかく出席だけしていれば良い何かの仕事なのかもしれません。

言葉通りの解釈をすれば、その人は、「自分の仕事は出勤することこそ大切」と認識していると思いました。この方が実際にどのような仕事をしていて、どのような本心で発言したかはわかりませんが、出勤すること自体が目的になってしまっている人は以外にも多いのではないでしょうか?

このようになったのは、組織の管理システムに起因する部分が大きいと思います。(日本独自の家族的な雰囲気が溢れる、古き良き大企業の話はよしましょう。)人を雇い、給料を払う条件として、特定の時間帯に、特定の場所にいることを義務づけているからです。そして、その条件は既存の生産手段の制約に起因するものだったのでしょう。産業革命以降、何かを生産するためには工場等の生産設備がある場所に、また、他の人と円滑にコミュニケーションするためには同じ時間帯に同じの場所に集まる必要があったのです。

しかし、今は違います。技術の発展により、上記のような物理的な制約は少なくなりました。例えば、いまどきのIT企業の一つとしてNCDCの例を挙げてみましょう。NCDCがやっている仕事のほとんどは無線ネットワークとノートパソコンさえあればどこからでもできます。そこにまだ残っている古い時代からの制約はバッテリーの持ち時間程度です。NCDCの仕事ではいつ出勤したか、何時間仕事をしたかは重要ではありません。もちろん、企業として存在するかぎり、労務管理などの法的な制度には準拠する必要がありますが、要求された価値を、相応しい品質で、決まった時期までに生産できたかを重視しています。業務時間内において、個人が自分の時間をどう使うか等、どうでもいい。社員は早朝型になってもいいですし、自由に、各個人が最大限生産的に働く事ができる状況と条件を自分で見つけ、各自の仕事に適用してほしいです。それが組織の生産性のためにも、個人の幸せのためにも一番大事だと思います。

NCDCの社員は関東と関西に散在して作業しています。出勤の必要性を感じないのでオフィスも持たないことにしています。ただし、集中して仕事をする環境が必要な時のために、社員には六本木のアカデミーヒルズの会員権を与えています。NCDCの社員は仕事の種類と状況に合わせ、自宅でも、アカデミーヒルズでも自分の好きな時間帯に仕事をすることができます。社内の会議は基本オンラインがメインとなってきました。お客様との会議も既に一部オンラインになりつつあります。まだお客様との会議のために関西から関東に移動する等、時間と地理的位置の制約を受けることがありますが、いつかお客様との会議も全てオンラインになると、NCDCの社員は地理的制約から完全に自由になると思います。

(※NCDCのワーキングスタイルはダイヤモンド誌のオンライン版にも紹介されています。少し過去の記事なので、社員数が4人になっている等、今とは若干違いますが、基本的なワーキングスタイルは変わっていません。)

NCDCの社員は明日大雨になるとの天気予報があれば、「じゃあ、明日は自宅で作業だな」と思う筈です。仕事をすることが目的であり、出勤は仕事でなく、仕事をするための手段です。手段と目的が変わってはなりません。台風が来た時にも「会社から早く帰ってもいいと言われないかな?」と考えることもないし、震災が起きても会社の指示を待つばかりではありません。上司が常に適時に最適な判断をしてくれるとは限りません。自分で判断して行動すればいいのです。このように、同じ目標のために自律的に動く組織をNetflixでは「Highly Aligned, Loosely Coupled」と表現しています。

そして、NCDCのようなワーキングスタイルを採用する組織は増えつつあります。そこには出勤という概念は弱くなるか、存在さえしなくなります。これからの働き方、組織の管理の仕方は変わる必要があるのです。今のやり方は産業革命時代のものです。しかし今は蒸気機関でなくシリコンの時代です。最近みんなが「イノベーション!」と口を揃えて叫ぶけど、イノベーションが必要なのは製品やサービスだけではありません。自らの働き方、生き方にもイノベーションは必要です。そして、そのイノベーションは避けられません。Lynda Gratton教授の著書「The Shift:The Future of Work Is Already Here」では今後の仕事はより専門的、創造的なものになり、一般事務職や中間管理職という職種は近いうちになくなると予測しています。

よくお客様から「NCDCさんは人数が少ないから、本当はこんな案件をお願いしたいんだけど、忙しくて無理ですよね?」と聞かれることが多いのですが、実際には余裕でできてしまいます。これは仕事のスタイル変革してきて、メンバー各人の生産性が相当高くなっているからできてるだと思います。

出勤という概念がなくなった時に、あの新橋のおじさんの仕事はどうなるでしょうか?出勤して会議にでるだけの中間管理職は何で評価されることになるでしょうか?時代は変わりつつあります。多くの方において、仕事の定義に対して再考の必要がある時期だと思います。

 

以上、NCDCの金でした。

記事一覧へ